ツーリング日記

伊勢・志摩・紀伊半島一人旅

           期 間 : 16.10.2〜10.9(7泊8日)
           経 路 : 滝川〜小樽〜舞鶴〜今津〜森山〜亀山〜久居〜松坂〜伊勢
                  〜紀伊長島〜熊野〜勝浦〜田辺〜高野山〜京都〜舞鶴〜小樽〜滝川


世界遺産に登録され現代の熊野詣でを思いつき、暖めていた
伊勢・志摩を巡る紀伊半島一人旅と称して新しい相棒と初めてのロングツーリングに出発。秋の深まる、北海道を後にした。


16.10.2(土)晴れ

      

秋が深まりつつある北海道を脱出し、南国紀伊半島巡りの旅に出掛けた。夕方、6時自宅を出発、小樽のフェリー乗り場へ急ぐ。時間は十分あるのだが、何故か慌てて小樽を目指す。3日0130発 東日本海フェリーに乗り込み、いつものように一人ビールで出発を祝う。



      この日の走行キロ 約 115 km


16.10.3(日)晴れ

        

      天気は晴れ、順調に舞鶴へ向かうフェリーの中で暇を持て余す。ビールを飲んではお風呂に入り
      いささかふやけ気味。この船は今年7月に就航した新しい船で、小樽・舞鶴間を20時間で結ぶ。

        
      

まるでホテルのような豪華さ。もの珍しさも手伝って船内を上から下まで、くまなく探索。しかし、この船は高速運行のためデッキに出る事は出来ません。一番後ろのデッキからでしか外の空気を吸えません。この日の2030頃、舞鶴に到着。駅前の予約ホテルへ直行し、明日からの行動に備える。


      ここまでの走行キロ 約 2,5  km


16.10.4(月)曇り
      

朝の6時、空はドンヨリとしている。今にも雨が降りそうだった。コンビニで朝ご飯を調達し、昨夜ついた舞鶴港でおにぎりをほおばった。

        
      

遠くに見える海上自衛隊の護衛艦。舞鶴には舞鶴海上自衛隊地方隊がある。毎年2度ほど訪れている場所で半年ぶりでとても懐かしい気がして つい長居をしてしまった。R27号線を小浜方面に進路をとり、伊勢・志摩に向かう。雲行きが一段と怪しくなってきた。初日から雨かよ〜〜。メットの中で叫んだ。しかし、琵琶湖のそばまで来ると天気はがらりと良くなり快晴、見事に晴れ上がった。左に琵琶湖をみながら、新相棒CBR1100XX(スーパーブラックバード)は、快調に走る。まもなく朱色の鳥居が美しい「白髭神社」前を通過。一挙に琵琶湖大橋(120円)を渡る。

        
      

琵琶湖から亀山〜久居〜松坂を経由し.ようやく今日の最大の目的地、伊勢についた。数台のバイクが並んでいる横に停め、早速お参りに出掛けるが、パラパラと小さな雨が降ってきた。カッパを着るまでもなく、1時間や2時間は大丈夫と、カメラを担いで境内へ

        

        

        
      

厳かな雰囲気が漂う境内を一回りし、今回のツーリングが無事実りある旅でありますよう手を合わせ、お払い町へ

        

 

お参りを済ませた観光客が、お土産を求めてかなりの人出が、・・・まるで縁日がひらかれているようで、珍しいものが沢山ありました。

 

      

               ここは夫婦岩で有名な二見興玉神社

        
      

鳥居をくぐるとまもなく夫婦岩が見えてくる。何故かカエルの置物が。無事に帰るに引っかけているとのことでした。

               

雨が降ってきて、遠くはぼやけてきました。夫婦岩は思っていたより小さなものでした。霧雨のような雨は、依然と降り続いていましたが、カッパを着るまででなく、何となく中途半端な天候でした。今夜の宿がある「あながわ」までは持ちそうにありませんでした。二見浦で、お土産を北海道に送ってから、R167号線を鳥羽まできたところ、雨は本降りとなり車を寄せてカッパを着込む。時折どしゃぶりのように降る雨の中を伊勢志摩YHに到着。高台にあるこのYhは、天気が良ければ一望に「伊雑ノ浦」が見える場所柄でしたが、雨で全く見えませんでした。

      
     伊勢志摩YHの晩ご飯

      この日の走行キロ 約 252 km


16.10.5(火)
      

外を見るとかなりの雨、景色は全く見えず、暫くは止みそうにない。今日の行程は、紀伊半島を南へ半周し田辺市のYHまで。気が重い。カッパを着込んで出発準備をする。ここのYHでは宿泊が私一人。外に出るとポツントバイクが寂しげに濡れていました。しばらくエンジンを暖めた後出発、R42号線熊野街道に進路を合わせる。台風で被害の大きかったところが片道通行で何とか通れたのはラッキーだった。

           
      

依然と降り続く雨の中、熊野市に到着、ライオンに似た岩が海岸に突き出る「獅子岩」を見ながらここで休憩するも、雨宿りとなるところがない。天気が良ければ美しい海岸線が見れたのに・・・・今日は一日雨の予報、諦めて先に進む。

雨は幾分小振りになって、新宮に到着。早速熊野三大大社の一つを詣でる。

          
     
      丹塗りが鮮やかな社殿「熊野速玉大社」

        

      境内にそびえる巨木のナギは樹齢1000年

      那智勝浦を左手に見ながら、いよいよ「那智の滝」に向かう。

        
     

雨脚が強くなる雨の中、那智大社で雨の収まるのを待とうと境内のそば屋さんで時間をつぶす。依然雨は止まず、仕方がないので那智の滝だけはカメラに収めようと、駐車場を探していたところ、愛想のいいおみやげ屋さんの女将さんが、親切に停めさせてくれ、傘まで貸してくれた。ここから「青岸渡寺」まで歩いて15分くらい急な階段を上りたどり着いた。 雨に煙る「那智の滝」が見えたとき、思わず、写真と同じだ。とうとうやってきた。と思わず感傷的になってしまいました。

 

          

     

「青岸渡寺」ここまで登るのに15分くらいかかったろうか。階段を降りるときは膝が笑ってました。普段の運動不足がたたり翌日は筋肉痛が・・・・情けない。

 

                  

天気が良ければ、最高の海岸線を走っていただろうに、那智の滝を出てからも雨は降り続いた。これから一気に田辺に向かう。

          

      ここに来て初めて雨が上がり、カッパを脱いだ。奇妙な岩が立ち並ぶ海岸「橋杭岩」

          

              いずれも串本の手前にある「橋杭岩」大小40あまりの岩が奇妙に立っている。                                                                   

        

      天気は徐々に回復し、青空が覗いてきた。海の色が次第にスカイブルーになってきた。

                  

白浜の手前「恋人岬」太平洋の荒波が一望に・・・・ここまで来ると南国特有の樹木が・・・・北海道では全く見ることの出来ない木でした白浜を通り、田辺の街へ。ここで扇ケ浜YHの場所がわからず迷子に・・・何度か土地の人に聞いたが、土地勘がないため堂々巡り、とうとうYHに直接聞いて何とかたどりついた。廻りは暗くなり、探すのに手間取りました。ここで連泊しお世話になる。とりあえず、晩ご飯を食べに行かねばならず、近くの居酒屋さんで、腹ごしらえを済ませた。居酒屋さんは若夫婦が切り盛りしている、落ち着いた雰囲気のお店で、町内のおなじみさんと同席となり、北海道から来ていることを話すと、札幌ラーメンより美味しいラーメンを食わせるといわれ、町内のラーメン屋へ。この近辺では高い位についているお坊さんであるとか・・・ラーメンの味はともかく、人情身のある暖かい人達に合ったことが収穫でした。名前も住所も聞いていませんでしたが、ご馳走様でした。 こうして、田辺の最初の一日は暮れていきました。

 

      今日の走行キロ 約 280 km


16.10.6(水)晴れ

      今日は、朝から白浜市内の名所巡りと龍神温泉そして、高野山を巡る予定。カメラとカッパと
      パンク修理のみをタンクバックに入れ、身軽になって行動開始。6時過ぎにはYHを出発した。

        

      白浜を見下ろす高台に来て、朝のすがすがしい景色を堪能。遠くに白い砂浜が見えました。

          

      小さな美しい島々が転々とし、海岸には白砂が・・・話に聞いていた白浜の美しさを目の当たりに
      して、来て良かったと・・・・

        

     

「南方熊楠記念館」(みなかたくまぐす)と呼ぶそうです。最初はみなみかたくまなんと呼んでいました。記念館は時間が早かったのでまだ開館していませんでした。記念館から海岸線を進むと、円月島が見えました。人通りも少なく道路を隔ててゆっくり写真を撮ることができました。海水浴シーズンは多分人が一杯なのだろうと想像しながら、次の千畳敷へ。 

           

      
貧乏ライダーでは泊まることはないであろうホテルの前は真っ白な白砂が 

         
       

名勝「千畳敷」風が強く、太平洋の荒波が打ち寄せる勇壮な所でした。停めたバイクが危うくひっくり返るような風で、慌てて木陰に停め変えたほどでした。

         
       

熊野水軍が隠れ住んだと言われる三段壁洞窟の入り口と紺碧の海にそそり立つ高さ50mの三段壁

         

       洞窟内部には龍や仏像が祀られていました。熊野水軍の暮らしぶりが展示してありました。      

      
熊野水軍が居住していた当時の様子

      白浜温泉街を抜けてR42号線を田辺から高野山に向かいました。
      途中、何度か道に迷いながらも龍神温泉へ到着。

        
      

その昔、役の行者が発見し後に弘法大師が難陀龍王の夢のお告げによって開いたことから龍神温泉の名がついたと伝えられ、以来1200年の歴史を持っています。美人の湯としても有名で、三大美人の湯「として広く女性に人気の温泉です。ここの日帰り温泉に浸かりました。少しは男前に・・・男には御利益がなかったようでした。

        
      

今は、無料となった高野龍神スカイラインを一気に駆け上がる。紀伊山地北部で、東西に連なる1,300m級の山々が奥高野である。この山域の盟主として、位置付けられているのが護摩壇山である。山名の由来は源平の時代に落ち延びた平惟盛が、この地で護摩を焚き、平氏の家運を占ったという伝承にちなむものである。高野龍神スカイラインが山上まで通じ、観光気分で山頂に立てるが、山頂南側の森林公園には、豊かな自然が広がっている

          

      高野山には歴史上の人物の墓が沢山あります。とうてい半日では廻り切れません。

       
織田信長の墓

        
      

高野山には沢山の信者や観光客が訪れていましたが、場所柄かお年寄りの姿が目立ちましたが、ツーリングライダーも結構多かった。遅い昼食を済ませ、地図を広げ和歌山市をまわって帰ろうかと思案したが、距離がありすぎ、とうてい明るい内には帰れないことがわかり来た道を田辺に戻ることにした。



      今日の走行キロ 約 400 km


16.10.7(木)晴れ
      今日も天候は晴れ、朝露に濡れた相棒をサット磨いてから、京都に向かう。高速道路を順調に
      進み、大阪を過ぎ京都手前に来たとき、後ろのタイヤがふらついた。以前にも同じようなことが
      あり、もしやと思いすぐ先の桂川PAに入り、後ろのタイヤを見ると、ペシャンコ。パンクである。
      用意していたパンク修理で応急処置のあと、京都市内のレッドバロンでタイヤチェック、なん
      とか大丈夫で、漏れはないようだ。かなり時間を掛けてしまった。京都市内見学の時間がなく
      なってしまう。

        
東寺                             夕闇せまる東寺

        
 知恩院                          高台寺

        
  舞妓さん                         八坂神社     

今回のツーリング最後の訪問地「京都」はとても1日や2日で廻れない。何度か訪れているものの、ゆっくりしたことがない。この次はゆっくり来たいものだ。 明日は、舞鶴から北海道へ向けて帰途につく。


     
      今日の走行キロ 約 210 km


16.10.8(金)
     

朝からシトシト小さな雨が落ちている。7時過ぎホテルをあとにし、フェリーの待つ舞鶴に向かう。京都市内から9号線に入ろうとするが、案内標識を見落としたのか何処にも見つからず迷ってしまう。市内を何度かグルグルしていたが、とうとう自分が何処にいるのか見当がつかなくなってしまった。ひとつひとつ標識をチェックし居場所を確認。どうにか、自分の位置 がわかり、ホッとした。雨の中で地図を読むのは大変な作業。お陰で、ツーリングマップル5関西編はぼろぼろになりました。

 
      今日の走行キロ 約 100 km

16.10.9(土)晴れ
      

定刻の2030小樽港に到着。すぐさま滝川に向かう。かなり本州と気温の差がある。ハイウエーカードの残額がまだ残っているんで、小樽から滝川まで高速で帰ることに。10時半には無事家に着き、この日は荷物もほどかずバタンQ。旅の疲れから爆睡となった。



      今日の走行キロ 約 115 km

      全走行キロ 約 1174.5 km



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